2009/08/18(火)小説「アクセル・ワールド」の感想
電撃文庫の2009年大賞受賞作ということで衝動買いしました。
ニューロンリンカーという脳直結型のインターフェイスがある近未来という設定で、仮想現実の世界にそのまま入ることもできるというちょっとSFな世界観。それでいて学園モノ。SF的にもニューロンリンカーっていう設定も微妙だし見た目コンプレックスでダメダメの主人公とか、どうすんだよとか思いながら読み進めると、バーストリンクという仮想世界で「加速」できるソフトが出てきたところで面白くなってきます。
決定的にこれが面白いと思ったのはバーストリンクでやることが格ゲーというはちゃめちゃな設定が明かされたとき。もう、バカバカしさが大好きになりました(笑)
いくつか話題になっている小説(ラノベ)も読んでますが、それらに比べて地の文章がとても安定しています。導入の辺は「ちょっと」という部分もありますが、非常に安定した描写です。ハルヒのように飛びぬけた設定(世界観)はないものの、この安定した描写がベタだけどありがちな物語展開と、バーストリンクという仮想空間で格ゲーというアホくさい設定を支えていて実に楽しいものに仕上がっています。
やっぱり文章うまい人の本の方が、読んでていいなあ。次巻も間違えなく買います。